クルマお遍路旅一回目 実行 三日目 6月10日(月)午前中のお話しをします。
出発時ODOメータ:7,000km 天気:曇り のち 晴れ
19話 記事の全道程(Google My Maps)
この記事でわかること(要約)
・七番札所 十楽寺から十一番札所 藤井寺まで(全て徳島県内)の参拝記録
・初めての山寺が登場し、お遍路の厳しさが現れ始める
・道中の風景と変化する気候の描写
・ランチスポット「虎乃茶屋」でのひととき
第七番札所 十楽寺(じゅうらくじ)
7番十楽寺 概要
宗派:真言宗高野山派 山号:光明山(こうみょうざん) 院号:蓮華院(れんげいん)
アクセス
- カーナビ設定( 簡単 )
「7番十楽寺」で検索OK、電話番号OK。 - 前札所からの道( 楽 )
「6番安楽寺」から1km、カーナビや標識に従えば迷わない。🅿️も分りやすい。無料。 - 🅿️からの境内アプローチ( 楽 )
駐車場から山門まですぐ。参道・境内は石段多し。
お寺の種類
区分 | 市街区 | 田園区 | 海浜区 | 森林区 | 険崖区 |
---|---|---|---|---|---|
平地寺 | |||||
傾斜地寺 | ○ | ||||
山岳寺 |
宿泊事情
・宿坊なし ・併設ホテルあり(ホテル光明会館)
・車中泊場所:6番札所に「お遍路RVパーク安楽寺」あり(6台のみ:要予約)
7番十楽寺 雑記
ホテル八幡より七番札所十楽寺(じゅうらくじ)に向かったのは8寺半を回っていました。
雨は上がっています。
昨日最後にお参りした安楽寺と同じような竜宮城に似た山門をくぐります。
そして石段を登ります。
登り切ると、また石段です。この札所あたりから、吉野平野の平地に建つ平寺から山裾の傾斜地に建立される山寺の修行が始まるようです。たとえクルマで行けるところまで行ったとしても(ほぼどの札所にも駐車場はありますが)、クルマを停めてからさらに徒歩で登ることが多くなってきます。
昨日はほとんどが市中の平寺でしたので、雨の風情を楽しむ余裕がありましたが、今日はどんどん山に近づいているので、そんな余裕はないでしょうね。
治眼疾目救歳地蔵尊
十楽寺は、本堂、大師堂、とは別に「治眼疾目救歳地蔵尊」(ちがんしつもくきゅうさいじぞうそん)というお社があります。7年間、持病の眼病によって自動車の運転ができなかった自分には特別な場所です。
私はお賽銭を奮発し、「今の自分の病状に感謝」し、「今後も病状が悪化しないようにお願い」をし、結構長い時間合掌しました。



↑ 七番 十楽寺 治眼疾目救歳地蔵尊は自分にとっては特別
十楽寺を出発したのは9寺半をまわりました。
第八番札所 熊谷寺(くまだにじ)
8番熊谷寺 概要
宗派:真言宗高野山派 山号:普明山(ふみょうざん) 院号:真光院(しんこういん)
アクセス
- カーナビ設定( 簡単 )
「8番熊谷寺」で検索OK、電話番号OK。 - 前札所からの道( 楽 )
「7番十楽寺」から4km、カーナビや標識に従えば迷わない。🅿️も分りやすい。無料。 - 🅿️からの境内アプローチ( 少し大変 )
駐車場から本堂まで登り徒歩5〜6分。参道・境内は石段多し。
お寺の種類
区分 | 市街区 | 田園区 | 海浜区 | 森林区 | 険崖区 |
---|---|---|---|---|---|
平地寺 | |||||
傾斜地寺 | ○ | ||||
山岳寺 |
宿泊事情
・宿坊なし ・市街地に近いので付近に多少はホテル民宿あり。
・車中泊場所:6番札所に「お遍路RVパーク安楽寺」あり(6台のみ:要予約)
8番熊谷寺 雑記
9時45分 八番札所 熊谷寺(くまだにじ)到着。急に空が青く晴れ渡り、陽も射してきました。
“木漏れ日”の森の中、少し長い参道を歩きます。石段を登り切ると、質素な山門と比べてものすごく大きな中門が迎えます。仁王門と言います。その先が本堂です。
大師堂へお参りするためにはさらに石段を登ります。晴れ渡った青い空に白い雲。




↑ 八番 熊谷寺 雨が上がり、気持ちよくなってきた!
第九番札所 法輪寺(ほうりんじ)
9番法輪寺 概要
宗派:真言宗高野山派 山号:正覚山(しょうかくざん) 院号:菩提院(ぼだいいん)
アクセス
- カーナビ設定( 簡単 )
「9番法輪寺」で検索OK、電話番号OK。 - 前札所からの道( 楽 )
「8番熊谷寺」から3km、カーナビや標識に従えば迷わない。🅿️も分りやすい。複数/無料。 - 🅿️からの境内アプローチ( 楽 )
どの🅿️からも本堂まで本堂まで徒歩1分程度。フラットで参拝しやすい。
お寺の種類
区分 | 市街区 | 田園区 | 海浜区 | 森林区 | 険崖区 |
---|---|---|---|---|---|
平地寺 | ○ | ||||
傾斜地寺 | |||||
山岳寺 |
宿泊事情
・宿坊なし ・市街地に近いので付近に多少はホテル民宿あり。
・車中泊場所:6番札所に「お遍路RVパーク安楽寺」あり(6台のみ:要予約)
9番法輪寺 雑記
徳島県は、北と南を山に囲まれ、そのまんなかに東西に長く吉野平野が伸びていて、その中央を一級河川「吉野川」が雄大に流れています。
九番法輪寺(ほうりんじ)は、吉野平野のど真ん中、だだっ広い田園にぽつんと慎ましやかに建っています。境内はフラットで石段はありません。^^;)
山門、本堂、大師堂、ともにとても質素で、なんの色合いもありません。
山々を遠くに望み、青く晴れ渡った空に、聞こえるのは鳥のさえずりだけです。長閑かで静かです、ひとたび境内のベンチに座ってしまうと、永遠にそこに居たくなります。


↑ 田園の中の九番法輪寺 牧歌的な佇まい
第十番札所 切幡寺(きりはたじ)
10番切幡寺 概要
宗派:真言宗高野山派 山号:得度山(とくどざん) 院号:灌頂院(かんじょういん)
アクセス
- カーナビ設定( 簡単 )
「10番切幡寺」で検索OK、電話番号OK。 - 前札所からの道( 楽 )
「9番法輪寺」から4km、細い山道だが一本道のため迷わない。🅿️は山門の先、無料。 - 🅿️からの境内アプローチ( 割とたいへん )
本堂まで徒歩7分〜9分程度。ほぼずっと石段。
お寺の種類
区分 | 市街区 | 田園区 | 海浜区 | 森林区 | 険崖区 |
---|---|---|---|---|---|
平地寺 | |||||
傾斜地寺 | |||||
山岳寺 | ○ |
宿泊事情
・宿坊なし ・市街地に近いので付近に多少はホテル民宿あり。
・車中泊場所:6番札所に「お遍路RVパーク安楽寺」あり(6台のみ:要予約)
10番切幡寺 雑記
吉野川(吉野平野)北側にある最後の札所 十番切幡寺(きりはたじ)に向かいます。
10時半くらいだったでしょうか。この辺から、四国八十八箇所巡礼の険しさがその片鱗を見せ始めます。
片側1車線の立派な県道を西へ走っていると、カーナビが「ここを右へ曲がれ!」と言います。
確かに「切幡寺→」の標識?というか看板?も出ています。
『ここ? ホントか?!』
と思いつつ、停車するぐらいまで減速し、ゆっくりハンドルを右へ切り、その路地に入ります。道の幅員は3mあるかないかで、両側に民家が迫り、低い軒が両方から突き出ています。車同士のすれ違いはまず無理で、少し背の高いクルマだと、突き出た軒に接触しそうです。たぶん古い寺下町の街区のままなのでしょう。ちょっと前までは、寺下商店街だったような風情もありました。
じきに寺下町の街区を抜けますが、そこから先も道は細いまま、幅員3mない林道が続き、山の中へ入っていきます。かなりの急勾配の細い坂道を登り切り、なんとか駐車場に着きました。幸いなことに駐車場は”山門”よりも登った上の方にありましたが、時刻はすでに11時になっていました。
クルマを下りてからも登りは続きます。さらに続く数百段の石段です!
手水場(ちょうずば)と鐘楼に辿り着く頃、息は上がり、汗だくになっていました。
息を整え、本堂と大師堂へお参りし、ふと見ると大きな二重の塔(ここでは大塔と言うそうです)が見えます。せっかくなので、そちらへのお参りしようと進むと、またしても石段でした。
ここは最初の本格的山寺でしたね。





↑ 最初の山寺 十番切幡寺 アプローチの山道は極端に狭い
第十一番札所 藤井寺(ふじいでら)
11番藤井寺 概要
宗派:臨済宗(禅宗) 山号:金剛山(こんごうざん) 院号:一乗院(いちじょういん)
アクセス
- カーナビ設定( 簡単 )
「11番藤井寺」で検索OK、電話番号OK。 - 前札所からの道( 楽 )
「10番切幡寺」から11km、ナビや標識に従えば迷わない。🅿️は分りやすい。有料(300円) - 🅿️からの境内アプローチ( 楽 )
本堂まで徒歩1〜2分程度。フラットだが少し石段がある。
お寺の種類
区分 | 市街区 | 田園区 | 海浜区 | 森林区 | 険崖区 |
---|---|---|---|---|---|
平地寺 | |||||
傾斜地寺 | ○ | ||||
山岳寺 |
宿泊事情
・宿坊なし ・吉野川の南側は比較的ホテル民宿あり。
・車中泊場所:5kmほど山奥に「RVパーク美郷の湯」あり(6台:要予約)
11番藤井寺 雑記
既述の通り、十番切幡寺までで、吉野平野“北側”の札所は終了です。これからは一路南下し、吉野平野を南北に横切ります。途中、非常に鮮やかな水色をした印象深い「あわおえおおはし」という名前の鉄橋を渡ります。
これで、吉野川の南に広がる吉野川市に入ります。剣山を最高峰とする徳島県と高知県を隔てる四国山地 神山山系の北側山麓に十一番札所藤井寺(ふじいでら)はあります。江戸時代の焼失から再建されたままの姿をとどめるとても古い禅寺(臨済宗)です。
八十八ヶ所巡礼の札所のほとんどは真言宗ですが、たまにこのお寺のように別宗のところもあります。ここは一言で言えば、これまでで一番渋いお寺でした。派手さや人工的に手入れされたお庭などの“しつらえ感”はありません。が、風情は抜群です。
ふと見ると、「十二番札所焼山寺→」と書かれた古い看板と、車は通れない山道が、クルマを停めた駐車場とは反対方向に細く森の中へ消えていくのが見えました。「歩きお遍路さん用の道」です。この道は別名「へんろころがし」と言って、あまりに険しく、進めなくなったり、遭難してしまう修行者も昔はいたそうで、この名がついたようです。
境内は山のなかにひっそりと佇み、本堂、大師堂、納経所、不動堂などコンパクトにまとまっているのでお参りはし易かったです。



↑ 十一番藤井寺 八十八ヶ所の札所には他宗(多くは禅宗)のお寺もある
ランチ 虎乃茶屋
さてもう正午です。「クルマお遍路」でも難関といわれる十二番札所焼山寺へ向かう前に食事をとることにしました。吉野川市の平地に降りたところで、ご飯屋さんをググりますと、虎乃茶屋というそこそこ評価の高いお店がありましたので、そこに入ってランチをとることにしました。
ここはなかなか渋い古民家的なお店で、お客さんも結構入っていました。自分は本日のランチ「唐揚げ甘酢あんかけ定食」(¥1,100)を頼んで、これが結構なボリュームでお腹いっぱいになりました。



↑ 吉野川平野でランチをした虎乃茶屋 美味しくて渋いお店 Map 地点G
※全国ホテル宿泊予約 ↓
次回は、20話 徳島 神山町(十二番)〜国府町(十五番)〜再び徳島板野へ です。お楽しみに・・・
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