クルマお遍路旅一回目 実行五日目 6月12日(水)午後のお話しをします。
26話 記事全道程(Google My Maps)
この記事で分かること
高知県香南市から高知市までの札所(第28番〜第30番)とそれぞれの周辺情報を詳しく読むことができます。さらに一回目遠征帰路の計画についてや第一回区切り打ちの最終日としての心境や各札所の特徴、車中泊地・南国SAについても記述します。
クルマ遍路実行一回目もいよいよ終盤
第一回区切り打ちクルマ遍路旅も終盤です。帰りは徳島港から東京 有明埠頭の間を運行している「オーシャン東九フェリー」に乗って帰ろうと考えていたので、少し調べてみると・・・、
徳島港出発は毎日午前11時30分、東京有明フェリーターミナル着は翌朝5時30分。18時間の航海。とのこと・・・。
15日(土)朝に東京に帰るためには、14日(金)の朝には、徳島港にいなければなりませんので、今日は札所を回れる日としては最終日になります。
第二十八番札所 大日寺(だいにちじ)
うどんの「いおき屋」(Map 地点A)をあとにして国道55号線は、安芸市へ入ります。南国市や高知市など、高知県の中心部はもうすぐそこです。
少し広くなった平野部を5分走ると、国道55号線は香南市の市街地に入ります。
そこで国道55号線から右手に離れ、山裾に向かいます。
28番大日寺 基本情報
だいにちじ
宗派:真言宗智山派
山号:法界山(ほうかいさん)
院号:高照院(こうしょういん)
場所:Map 地点B
アクセス
・カーナビ設定( 要注意 )
「28番大日寺」検索で出ればOK。 見かける“電話番号”には間違いが散見される。(※「大日寺」という札所名はここまでで3つ目なので注意必要)
「住所:香南市野市町母代寺476」の直打ちがもっとも確実。
・前札所からの道( 楽 )
27番神峯寺から38km。 ほぼ55号線の一本道だ(途中、並行する無料の高速道路に乗っても良い)が、「香南のいちIC」より基幹道から北へ外れる。ナビ/標識に従っていけば間違えない。 🅿️は最後のアプローチ斜面を登り、山門を右手に通り過ぎた左側にある。わかりやすい。無料。
・🅿️からの境内アプローチ( 楽 )
🅿️から境内はスロープの登り1〜2分。 さらに本堂・大師堂へは若干の石段。
お寺の種類
| 区分 | 市街区 | 田園区 | 海浜区 | 森林区 | 岩崖区 |
| 平地寺 | |||||
| 傾斜地寺 | ○ | ||||
| 山岳寺 |
宿泊事情
・宿坊なし。
・「香南のいちIC」付近にホテル/旅館/ゲストハウス3〜4軒あり。
・車中泊場所は、「香南のいちIC」付近に「黒潮温泉 龍馬の湯」あり。(トイレ24h等は要確認)
28番大日寺 雑記
14:00 二十八番札所 大日寺(だいにちじ)駐車場到着です。(Map 地点B)
(※大日寺という名前のお寺はこれで三つ目。四番、十三番、と徳島県だけで二つありました。)
すぐそこが香南市街地ということにも関わらず、急に静かで緑豊かな渋い雰囲気になります。
山門は、打ちっぱなしの柱組みの上に大きな屋根をしつらえた質素ながらも重厚な作りで、柱の打ちっぱなしはこれまでには見たことがないものでした。石段を登った先の境内はとても綺麗に整備され、石畳の周りに敷き詰められた白っぽい砂利が6月の強い日差しに反射して眩しく輝いています。



↑ 緑の参道を抜けると白く眩しい境内。綺麗なお寺だ。
14:30 大日寺駐車場をあとにし、11キロ離れた二十九番札所国分寺(こくぶんじ)へ向かいます。
第二十九番札所 国分寺(こくぶんじ)
29番国分寺 基本情報
こくぶんじ
宗派:真言宗智山派
山号:摩尼山(まにざん)
院号:宝蔵院(ほうぞういん)
場所:Map 地点C
アクセス
・カーナビ設定( 楽 )
「29番国分寺」or 電話番号 検索でOK。
・前札所からの道( 楽 )
28番大日寺から11km。 ナビ/標識に従っていけば間違えることはない。 🅿️は全て無料だが、第1から第3まで3つあるので少し迷う。できれば山門にもっとも近い第3駐車場がよい。
・🅿️からの境内アプローチ( 楽 )
山門へは第3駐車場からすぐ、第2駐車場から1分、第1駐車場から2分、全て平地。境内も全て高低差なし(フラット)で歩きやすい。
お寺の種類
| 区分 | 市街区 | 田園区 | 海浜区 | 森林区 | 岩崖区 |
| 平地寺 | ○ | ||||
| 傾斜地寺 | |||||
| 山岳寺 |
宿泊事情
・宿坊なし。
・前札所(28番大日寺)〜次札所(30番善楽寺)は、全て隣接する“香南市”“南国市”“高知市”の市街地区にあるため、ホテル/旅館/ゲストハウス等宿泊施設は豊富にある。
・車中泊場所は、「道の駅 南国風良里」あり。(トイレは24h営業ではない! 要確認)
29番国分寺 紀行
物部川を渡り、南国市に入ります。
平野部の中央に近づいてきました。山並みは遠くに見える程度に後退します。
辺りは田んぼが広がり、のどかな田園風景に変わってきました。
15:00 二十九番国分寺(こくぶんじ)駐車場到着です。



↑ 広々した田園風景の真ん中にある”国分寺”
すぐに立派な山門(仁王門)があります。山門の向こうは、まっすぐ正面に本堂まで見渡せます。とても久しぶりの平野部に建てられた里寺です。鐘楼堂、本堂、大師堂、納経所、全て高低差はありません。
ただ、『何か見た目がこれまでのお寺と違うなぁ・・・』
と思っていたら、瓦で葺いた屋根は鐘楼堂だけで、あとは銅板葺きか・・、本堂にいたっては茅葺き(?)でした。これも、これまでの札所ではなかなか見ない珍しい造りだと思います。
本堂、大師堂、を参拝し、仁王門に戻るちょうど鐘楼堂を超えたところに左に向かうと小ぶりの中門があり、それをくぐって真っ直ぐ先に納経所があるのですが、その隣には「お寺カフェ」というカフェが併設されています。お抹茶セット(抹茶とお茶請けの和菓子のセット(500円))で心底ほっと一息つくことができました。
こうした少し観光化した設えは、お遍路さんでない方も受け入れるための市中の平寺特有で、山奥の「遍路ころがし系」札所にはほぼ見られません。^^; )





↑ 広い田園のなかのこんもりした緑の森が国分寺の境内
15:45 国分寺をあとにします。
第三十番札所 善楽寺(ぜんらくじ)
30番善楽寺 基本情報
ぜんらくじ
宗派:真言宗豊山派
山号:百々山(どどざん)
院号:東明院(とうみょういん)
場所:Map 地点D
アクセス
・カーナビ設定( 楽 )
「30番善楽寺」or 電話番号 検索でOK。
・前札所からの道( 楽 )
29番国分寺から9km。 ナビ/標識に従っていけば迷わない。 🅿️もわかりやすい。無料。
・🅿️からの境内アプローチ( 楽 )
山門なし、駐車場からすぐ境内。すべてのお堂が高低差なし。お参りしやすい。
お寺の種類
| 区分 | 市街区 | 田園区 | 海浜区 | 森林区 | 岩崖区 |
| 平地寺 | ○ | ||||
| 傾斜地寺 | |||||
| 山岳寺 |
宿泊事情
・宿坊なし。
・前札所(28番大日寺)〜次札所(30番善楽寺)は、全て隣接する“香南市”“南国市”“高知市”の市街地区にあるため、ホテル/旅館/ゲストハウス等宿泊施設は付近に豊富にある。
・車中泊場所なし。(※密度の高い市街地区のため車中泊場所は難しい。)
30番善楽寺 雑記
国分寺を出て西へ向かいます。善楽寺(ぜんらくじ)までは9キロです。
いよいよ高知市の市街地に入りました。交通量も増え、信号によっては、渋滞も発生しています。
16:15 善楽寺到着。市中の平寺です。車を停め境内へ向かって歩き出しますと、見慣れた重々しい石柱の札所表札(赤文字で「一宮 百々山 善楽寺」の文字)の横に立て看板があり、遍路姿をした漫画の女の子が「→境内はこちら」と案内をしています。
先ほどの二十九番国分寺の「お寺カフェ」といい、このアニメ風漫画の立て看板といい、これでもか!と緩ませてくれる市中の里寺の設えには脱帽ですが、、、
『ここまでポップにしちゃっていいんだろうか。…』(^^; )と、
余計なお世話的な感想を持って看板を眺めます。と、
『あれっ! この漫画の女の子、杖カバーの下、、、鈴よりもさらに下を持ってるやん?!』
私はその漫画の女の子が、金剛杖の杖カバーの下の木の部分を握っていることに気づき、少し驚きました。
昨日、太龍寺の納経所で、寺事務所のお兄さんが言っていた通りなのです。いや、別に疑っていたわけではないのですが、まさかこんなところで、こんな形で、
「ほらねっ!」と、証拠を突きつけられるとは思っていませんでした。
『やっぱ・・・、あれは本当だったんだ。』(※詳細は「22話<太龍寺特別編>」を参照 )



↑ 高知市街の里寺”善楽寺” 正しい金剛杖の握り方(保護布の下を掴む)をしているアニメ風お遍路女子が描かれた看板
三十番善楽寺は想像以上にコンパクトで、高低差が無いお寺です。お参りのしやすさは、今日一でした。
山門と呼べるようなものはなく、境内に入ってすぐの手水場はアジサイの花であふれ、本堂も大師堂も小ぢんまりと建てられていて、余計な力が入っておらず、しかも手入れが行き届いていて、清潔で綺麗でした。
納経所でご納経と御朱印をもらって、16時半を過ぎました。


↑ 左:手水場には紫陽花の花が浮かび 右:こじんまりとした清楚な本堂
『さあ、第一回目はここまでだなぁ。』
この時わたしは、第一回四国遍路のクルマ旅は、この三十番札所 善楽寺をもって”結願”としました。
これから明日13日(木)、明後日14日(金)を使って帰途につき、15日(土)には東京に帰着していることを前提に帰りの旅程を考えます。
高知自動車道 南国サービスエリア
時計を見ると、まだ夕方5時になっていません。
『せっかく高知市街にいるんだから、「高知城」ぐらい見ておくか・・』
まだまだ明るい6月の夕方です。あとは東京に帰るだけになった身軽さで、高知城(高知公園)に向かって市中に車を流します。
しかし高知城は16時半で閉館、高知公園駐車場も17時半には閉まるということで、結局、この夕方の高知城観光は不発に終わってしまいました。(Map 地点E)
なので、高知観光については深追いせず“次回のお楽しみ”ということして、高知自動車道を徳島方面に向かって乗りました。夕食も宿泊(今日は車中泊と決めています、、、)も、高速道路上の「南国サービスエリア」(上り)でとることにしました。(Map 地点F)



↑ 左:高知市街にある商店街「あたごまち」 中 右:南国SA
次回は、第一回目の帰途 27話 高知 南国SA 〜 徳島 板野へ です。お楽しみに・・・
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本記事(26話)は「車中泊旅記録カテゴリー」に属しています。他カテゴリーをご覧になりたい方は、以下をご参照ください。
・「車中泊クルマ探し」カテゴリー最初の記事 →
・「車中泊旅準備」カテゴリーはここから →
・「車中泊旅記録」カテゴリーは以下から →
>16話 クルマ遍路旅 -東名高速 西へ(実行初日)- (第一回区切り打ち遍路旅)
>30話 クルマ遍路旅 -高知市〜土佐市- (第二回区切り打ち遍路旅)
>37話 クルマ遍路旅 -第三回区切り打ち開始- (第三回区切り打ち遍路旅)
>46話 早春3月の関東旅1日目 奥多摩〜甲州(遍路以外の車中泊旅)
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>29話 クルマ遍路旅 -一回目のレビュー-(第一回区切り打ち遍路旅のレビュー)
>36話 クルマ遍路旅 -第一回第二回のまとめレビュー- (一回目二回目遍路旅のまとめレビュー)
>43話 クルマ遍路旅 第三回目のレビュー(最後の区切り打ち遍路旅のレビュー)



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