〜第4章 実行編13(八日目そして九日目朝)〜

初心者車中泊旅

6月14日(金)ODO 7,600km 晴れ

徳島港 〜 乗船 〜 有明ターミナル

ホテルAZ徳島板野店 出発

朝8時です。いやいや昨晩は二日ぶりのベッドでしたので、よく寝ました。

ホテルでの“朝食付き”も嬉しいです。普段ビュッフェスタイルは面倒臭いので(^^;)、あんまり好きではないのですが、今朝ばかりは、食べたいものを好きなだけ取って食べられることが幸せです。

ホテルをチェックアウトしてクルマに乗ったのは9時ごろでしたか・・・。

↑ ホテルAZ板野店と翌朝のODOメーター 7,600km

昨日高速を降りた「藍住IC」から再び徳島自動車道に乗り、徳島港近くの「徳島沖洲IC」で降りると、ほどなく「オーシャン東九フェリー徳島港 沖洲のりば」に到着しました。時間にして板野からだいたい30分です。

ここ「徳島沖洲IC」は昨年開通したばかりの新しいインターチェンジのようです。

これができたことで鳴門市街/徳島市街から徳島港へのアクセスが各段に良くなり、ここ数年のうちにさらに海沿いに阿南市まで高速(E 55「徳島南部自動車道」と言うようです。)が伸びる予定とのことでした。

↑ 真新しい徳島南部自動車道の高架と、これから乗船するフェリー”りつりん”

『少々早すぎたかな・・・』と思いましたが、すでに東京行きを待っている数台の車がありました。しかも、案内の係員も何人か仕事をされていて、車種(乗用車、トラック、バイク、など)別の誘導に余念がありません。

『出港2時間前から結構車や人がいるもんだな!・・・』

わたしは係員の誘導に従いクルマを停車し、ターミナルビルで乗船券の発券と精算を行いました。

↑ 乗船を待つクルマと、オーシャン東九フェリー発券所(徳島沖洲ターミナル)

購入したのは二等(相部屋)船室ですが、昔の“雑魚寝船室”とは違って、プライバシーの確保された二段ベッドが並び、すべて指定席です。まぁ「動くカプセルホテル」みたいなイメージですかね・・・。

もちろんクルマが4m未満なので、多少安く抑えられていることは確かですが、合計の料金が東京有明までで¥31,900.- って、結構安いな!・・・と感じました。

これなら十分今後の遠征の移動手段として選択肢に入ります。

オーシャン東九フェリーは、東京有明―徳島―北九州 門司港の航路を「どうご」「りつりん」「しまんと」「びざん」という4隻の同型船で運航しています。全長は190m、排水量は1200tですから、思っていたよりは大型です。

10時40分くらいから、まずはコンテナのみの積船。次に大型トラックの乗船、続いて中型・小型トラック、そして最後が乗用車です。

フェリー乗船時は、一度、クルマを停めた船倉から離れ客室へ移動してしまうと、普通は目的地に到着するまでクルマには戻れません。ですから、乗船前の時間に“一晩船内で過ごすための荷物”を最小限に整理して、客室への移動時にすぐ持ち出せるように準備しておく必要があります。歯ブラシとかタオルとか、ちょっと忘れただけで船内で買わざるを得ず無駄な出費になりますし、荷物も無駄に増えます。特に夜冷える季節は、上着とかを忘れると結構困ります。

↑ 電話予約+現地精算だとこの価格。Web予約/決済だと3万円を切る(第2弾以降で利用)。

徳島港出港

11時半 徳島港出港

予定通りの出港です。

指定された部屋?(というかカプセルベッド?)に荷物を置いて、すぐに公共のラウンジに出てみました。今日はすいているのでしょうか、右左舷の展望席も屋上のデッキも人はまばらです。

右舷には、昨日まで数日に渡り我がソリオで走り回っていた四国の山々と、阿南の入り組んだ海岸線がすぐ近くに見え、左舷にはうっすらと和歌山県の紀伊山地が遠くに望めます。

こうしてボーッと海を眺めていれば勝手に東京有明までクルマと自分を運んでくれると思うと、実に気楽な気分です。

↑ 出航後しばらくは左舷に紀伊半島と紀伊山地が見えている。

船内ラウンジにはコンビニ的な売店と、食べ物/飲み物などの多彩なベンダーはありますが、残念ながらレストランがありません。覚悟はしていましたが、今日の昼食/夕食は簡易な食事になりそうです。^^; )

出港して4時間、本州最南端の潮岬の沖合を通過します。 和歌山県串本町の潮岬観光タワー(白い円柱の建物)が、長い時間左舷の視界に入っています。

四国お遍路巡礼は、最後の八十八番札所である香川県さぬき市の大窪寺(おおくぼじ)まですべてを回った(これを“結願成就(けちがんじょうじゅ)”と言います)のち、本州和歌山県の高野山金剛峯寺へ参拝して、できれば空海さん(弘法大師)の眠る「奥の院」燈籠堂(御廟)まで足を運び、お遍路結願を報告する(満願成就(まんがんじょうじゅ)する)ことがのぞましいとされています。

(※もちろん絶対に行かなくてはいけないってことはないです・・・)

左舷のビューラウンジから長いこと見えている「潮岬観光タワー」を眺めながら、

『あの先には“熊野古道”があって、それをさらに北に行くと“高野山”なんだな・・・』

『何回かの四国遠征で八十八箇所すべての札所をまわり、御朱印とご納経をもらったら、自分はその足で高野山まで行くのだろうか?・・・』

『四国から直接行くとなると・・・、「南海フェリー」で和歌山港かなぁ? 

それとも・・、淡路島超えて大阪まわりで陸路かなぁ?』

『まぁ、今はいいか・・・』

・・・

↑ 船内のラウンジと潮岬。そして日没後の紀伊山地。

目が覚めると、とうに潮岬は過ぎ去り、水平線に溶け込む低く霞んだ紀伊山地の向こうにまさに陽が沈んだばかりの綺麗な夕闇の景色が広がっていました。

時刻は午後7寺半です。

こうして帰宅前日(八日目)はフェリー「りつりん」の船上で暮れました。

東京ゲートブリッジ

九日目 最終日。

午前4時すぎに目が覚めます。ビューラウンジに出てみると、すでに空は明るく白んでいました。

4時半ごろ、右舷の水平線(本当は、右舷(東側)には千葉県の陸地があるはずですが、霞んでいて見えません、、、)より陽が登ります。

実は、もっと早く起きて、東京湾の入り口に差し掛かるあたりで、左舷に見えるはずの神奈川県三浦半島と右舷に見えるはずの館山から富津岬までの千葉県の海岸線を眺めてやろうと思っていました。上手くすれば、左舷、三浦半島側で、自分の別宅の位置なんかか確認できたらおもろいな、、、などとも考えながら。

しかし起きてみれば、館山、三浦、富津はとっくに過ぎていて、東京湾アクアライン(トンネル部分)の「風の塔」ですらすでに後方にあります。左舷には東京タワーをはじめ高層ビル群やタワマンが朝靄の中にうっすら見えていて、とっくに東京湾の最深部まで来ていました。

考えてみれば有明フェリーターミナルの下船が5時半ですから、当然と言えば当然です。

↑ 到着直前右舷に見える朝陽。ゲートブリッジは通過後に左舷より撮影。

まもなく「りつりん」は東京ゲートブリッジ(恐竜橋)の下をくぐり、有明埠頭に着岸しました。

今日は6月15日(金)です。ODOは 7,630km、天気は晴れ。

東京に帰りつきました。

これで「四国お遍路遠征第一回目の記録」は終わりです。

第二弾 三十一番札所からは、以下のURLからインスタにて写真だけ見ることができます。よろしければご覧ください♪

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