〜 第5章 第2弾実行編3 〜 <9/29(午後)>

初心者車中泊旅

9月29(日)午後(三十六番札所 三十七番札所、そして四万十へ)

三十六番札所 青龍寺(せいりゅうじ)

四国には関東にはない面白い海沿いの地形がたくさんあります。

山脈をそのまま半分海に沈めたような切り立った島々や半島、そして複雑に入り組んだ入江。リアス式海岸です。

ここ土佐市の南にある浦之内湾横浪半島もその一つでしょう。 実は高知市に隣接する土佐市は結構内陸部に位置していて、東西に横たわる小高い山脈を一つ越えないと海(太平洋)には出れません。その山々を超えると、複雑な入江を持つ浦之内湾が東西に横たわります。そして浦之内湾の向こう(南)側には、小高い峰々をもつ横浪半島がはやり東西に伸びています。この横浪半島の向こう(南)側に行って初めて広い太平洋(土佐湾)が遮るものなく見渡せます。

第三十六番札所 青龍寺は、この横浪半島の東の端、独鈷山(とっこさん)の山頂にあります。

土佐市街から出たわたしは県道39号線を南下します。するとまもなく「塚地坂トンネル」があります。

このトンネルは、その土佐市と太平洋を隔離する小高い東西に連なる山脈を南北に突っ切る隧道です。 そしてこの塚地坂トンネルを抜けると、まもなく「宇佐大橋」があります。 この宇佐大橋が、入り組んだ複雑な地形を持つ浦之内湾の東端の出口にかかっています。 この橋を渡ることで横浪半島に半島先端(東)側から入ることができます。 横浪半島もまた非常に険しい複雑な地形をした山岳半島です。

↑ 左:浦之内湾と横浪半島のGoogle地形図 右:青龍寺へ向かう細い道(札所側から海を向いて撮影)

横浪半島に渡って間もなく、カーナビは右折を指示してきました。

そして予想通り大変細い道へ入っていきます。 約1キロちょいの山道を登っていくと、横浪半島の山々のいちばん東に位置する独鈷山(どっこさん) があり、この山のほぼ山頂に三十六番札所 青龍寺があります。

午後1時、青龍寺駐車場到着。

駐車場からすぐに山門がありましたが、その先、久しぶりに斜度のある長い石段を上ります。

石段の途中の左側に、ひときわ朱色が映える綺麗な三重の塔があります。

石段を登り切ると、正面に本堂、左手が大師堂、右手に不動明王の立像、さらに右に薬師堂が綺麗に並んでいました。 山寺特有の幽玄さが辺りを包み込み、とても静かなお寺です。

すぐそこには海があるとは思えないほど本格的な山寺でした。

↑ 海の近くとは思えない本格的山寺 鬱蒼とした静寂な森のなかに佇む。

三十七番札所 岩本寺(いわもとじ)

午後1時20分、青龍寺を出発。

次の三十七番岩本寺までは50キロ以上の道のりです。 まずは、東端から入った横浪半島の山の上を、西の付け根まで約10キロにわたり尾根道を走ります。「横浪黒潮ライン」というとても整備された道があります。 ここは交通量が少なく、景色がよく、走っていて楽しい道でした。時々、右に浦ノ内湾と土佐市の山々、そして左に太平洋が見え隠れする片側1車線の広く緩やかなワインディングロードでした。

しばらくすると、浦之内湾の一番奥、横浪半島の付け根にあたる須崎市街に入ります。

道は再び国道56号線に合流です。

須崎市街地でスズキディーラーを見つけたので、すかさずそこに入りました。

自分で応急処置をした左側のサイドスポイラーを見せて、

私:「こんな自分の処置でしばらく走っても大丈夫ですか?」と尋ねます。

店の人:「大丈夫だとは思いますが、もう少しやっておきましょう。」 と言って、

私が先ほど掛け戻したフック全てを外し、車体側のステーを少しいじりながら、スポイラーを再度掛け戻してくれました。

ものの5分の作業でしたが、 私が自分でやったときよりもだいぶ隙間が無くなりました。

やはりメーカー専門のディーラーや販売店は頼りになります。

↑ ここまでやってくれると、もうほとんど判らない。

結局このスズキディーラーは代金を私から取ることもなく、10分もない滞在で、ぱっと見はほぼ元通りに左側のサイドスポイラーを直してくれ、なおかつ、三浦に帰った後も

『しばらくはこのまま走っても大丈夫です。外れることも錆びることもほぼない!』とのことでした。

『全国にディーラーや販売店がたくさんあるメーカーの車は、こういう時安心なんだなぁ・・・』と、あらためて思いました。

↑左:カーナビ画面の横浪黒潮ライン 中:道中の太平洋側の景色 右:須崎市街のディーラー(スクショ)

午後3時、三十七番札所 岩本寺駐車場到着。

ここは須崎市も抜け、すでに四万十町に入っていました。

そしてお寺は300m近い標高があり山寺のはずなのですが、街区がとても整っていて、参道はちょっとした仲見世通りになっていました。

境内は大変フラットでこぢんまりしていて、お参りはしやすかったです。 そしてとても渋いお寺でした。

駐車場に戻ったのは午後3時30分を回ったところです。

↑ 登った上が平らな台地状の山の上にある岩本寺。小さな寺下町もあり、まるで平地の里寺のよう。

さて、次の三十八番札所 金剛福時足摺岬の先端です。 距離にしていきなり90kmも離れています。

高速道路もないため、簡単に1,2時間で行けるわけではありません。

『次はもう足摺岬なのか・・・、じゃぁ今日はここ(岩本寺)までだな・・・』

私は、三十一番竹林時からスタートした今日の札所巡りはここ三十七番岩本寺までとして、駐車場で四万十市中心市街付近のビジネスホテルを探しました。

ホテルはすぐ見つかり、今晩の予約ができました。 「ホテル ココモ 四万十」です。 ちょうど足摺岬へ向かう道の途中にあります。

四万十川の下流に広がる四万十市の中心街区にありました。 距離はここ(岩本寺駐車場)から約45キロ、 1時間ぐらいで行けるはずです。 なんだか面白いのは、ここ(岩本寺)は「四万十」にあり、これから行こうとしているこのホテルは「四万十」にあります。

ちょっと意味がわからず確認をすると、れっきとした異なる二つの自治体でした。しかもこのの二つは隣接していました。(※詳しくはこちら

余計わかりづらいですね。^^;)

(まぁ、市町村併合やら名称決定やらの過程は、一般人には計り知れないいろいろなことがあるんでしょうね…)

ホテルココモ と 食事処「いちもん家」

岩本時の駐車場を出発したのは午後4時、しばらくは山を縫うように国道56号線を走ります。

やがて眼前に太平洋(土佐湾)が現れ、そこから先は海沿いになります。

午後5時、 ホテルココモ チェックイン。

すぐ近くに「物産館サンリバー四万十」というモールがあり、そこを歩いていると「いちもん家」という食事処があったので、そこで夕食をとることにしました。

↑ 国道56号線を海岸沿いに南下。四万十市街にある「ホテルココモ四万十」

↑ 左:「いちもん家」のスクショ 中:店内の様子 右:何を食べたか?思い出せない・・・

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