35話 クルマ遍路旅 -愛媛 西条市(六十番)〜四国中央市(六十五番)-

車中泊旅記録

クルマお遍路旅二回目 実行7日目 10月4日(金)のお話しをします。

天気:雨  出発時ODOメータ:9,725km

35話 記事全道程(Google My Maps)

35話 記事全道程 - Google マイマップ
愛媛県石鎚山SAを出発、60番横峰寺から65番三角寺までの巡礼行程とAZホテル徳島店にもどるまでの道程です。

この記事で分かること

この記事では、四国八十八ヶ所霊場のうち愛媛県にある六十番札所から六十五番札所までの各札所詳細とそれぞれの周辺情報、そして巡礼の様子を紹介します。特に、山岳札所ならではのアクセス、道中の車中泊、印象的な札所の建築や雰囲気などクルマ遍路ならではの視点でレポートしています。また、今回の旅の終着点である徳島県のベースキャンプ地への移動も含め、実体験に基づく旅の一日が描かれています。

第六十番札所 横峰寺(よこみねじ)

今日は第六十番札所 横峰寺からスタートです。横峰寺石鎚山の中腹にありますので、私は当然ここ『石鎚山サービスエリアからは近いはず』・・・と思っていましたが、実は近くに高速道路を降りるインターチェンジがありませんでした。

なんと15kmも離れた「いよ西条IC」まで行ってやっと高速を降りることができ、そこから国道11号線伊予氷見(いよひみ)までUターンして戻って来なくてはならなかったのです。

石鎚山SAを出発してから石鎚山の麓「伊予氷見」に戻ってくるまで30km以上走ることになりました。

Googleマップで測ると、国道11号線「伊予氷見交差点」石鎚山SAは直線距離ではたった2kmしか離れていません。なのにひとたび高速道路の出口を間違えると、今回のように軽く30kmを超える遠回りをするような羽目になります。

まぁ、あるある・・ですよね。わたしが迂闊でした。^^; )

(※↑ Map 地点A〜C で遠回りの様子がわかります。)

※しかもあとでガイドブックをよく読むと、今治最後の札所である五十九番国分寺から六十番以降の札所を目指す場合、「今治小松自動車道」には乗らずに国道196号線を使って南下し、国道11号に入ってすぐの61番、62番、63番、を先に回り、60番 横峰寺を後回しにする方が分かりやすいし、道順的にもロスが無い!・・・と、はっきり書いてありました。

Google My Mapsで見ると、高速に乗らずに今治(左上)の方から来て、Map 地点 D61番→E62番→F63番→C60番 と回った方が効率的ということがよくわかります。

『なるほどね・・・』、納得です。

遠回りに1時間を費やしたわたしは、伊予氷見(いよひみ)の交差点を左折して県道142号線に入ります。

じきに142号線は終わり、粗末な料金所が現れます。ここからの道はなんと往復2000円の有料道路でした。

別名を「平野林道」というようです。 9.5km続く長く細く激しい葛折りの道でした。

この道の先には横峰寺しかありません。つまりこのお寺の関係者や参拝者のためだけにこの険しい林道は作られ、さらに永続的に維持管理されているのです。2,000円取られても文句は言えないと、なんとなく納得してしまいました。

道を間違えた二十一番太龍寺(参照:23話 太龍寺特別編)や車を擦った三十五番清瀧寺(参照:30話 )を思い出させる強烈な林道です。多分これまで20本近くあった山岳札所へのアプローチ林道の中で、間違いなく5本の指に入る険しい山道だと思いました。

60番横峰寺 基本情報

よこみねじ

宗派:真言宗御室派

山号:石鎚山(いしづちさん)  

院号:福智院(ふくちいん) 

場所:Map 地点 C

🔗四国霊場会公式HPリンク

アクセス

・カーナビ設定( 少し注意 )

「60番横峰寺」or 電話番号 検索でOK。 (ただし、61番、62番、63番を先に巡った方が効率的!)

※たとえ“順打ち”でも、この辺りの4つの札所(#60,#61,#62,#63)だけは、#61,#62,#63,#60(最後に#60横峰寺を回る)順番がおすすめ。

・前札所からの道( ハード )

59番国分寺から60番まで32km(※61番までは18km)。国道196号線を南下する。最後のアプローチは細く長い葛折りの林道(有料:往復2000円)をひたすら10km登る。ナビ/標識に従っていけば迷うことはないが、クルマ遍路屈指の難所なので要注意。  🅿️は相当に登った左側にある。迷うことはない。

🅿️からの境内アプローチ( ハード )
 🅿️は境内よりかなり高いところにある。本堂・大師堂フロアまでは下りの山道で徒歩8分程度。 納経所へはさらに長い石段を下る。 納経所から🅿️に戻るのは、石段+スロープ山道登りで徒歩15〜18分。帰りがハードなので時間に余裕を持って。

お寺の種類

区分市街区田園区海浜区森林区岩崖区
平地寺    
傾斜地寺    
山岳寺  ○ 

宿泊事情

・宿坊なし。

・宿泊施設は石鎚山付近にはない。西条市街まで降りればホテル/旅館/ゲストハウスなど多くある(17〜20km)。

・車中泊場所は、「道の駅 小松オアシス」(15km)、「湯之谷温泉」(20km)がある。

60番横峰寺 紀行

8:50  第六十番札所 横峰寺駐車場に到着。

山頂の駐車場に到着すると、辺りは霧に包まれていました。境内へ向かう道は山を下る形になっており、下り坂の途中でたくさんのお遍路さんとすれ違いました。

↑ 霧の60番札所 横峰寺。  絵に描いたような山岳信仰  高齢のお遍路さんにはキツそう・・・

下りきって境内に入ると、最初に左手に「大師堂」が現れます。大師堂と本堂は渡り廊下のような崖っぷちの参道によって繋がり、向き合うように建立されています。その大師堂と本堂を繋いだ参道の真ん中に鐘楼がありました。そして鐘楼からは急峻な石段が参道と直角に崖下に伸びているのですが、これが歩いて参拝する場合の下から来る本物の参道のようです。

↑ 本堂にはたくさんの参拝者。山寺でこんなに多くの人と出会うのは珍しい。

第六十一番札所 香園寺(こうおんじ)

61番香園寺 基本情報

こうおんじ

宗派:真言宗御室派

山号:栴檀山(せんだんさん)  

院号:教王院(きょうおういん) 

場所:Map 地点 D

🔗四国霊場会公式HPリンク

アクセス

・カーナビ設定( 簡単 )

「61番香園寺」or 電話番号 検索でOK。 ですが・・・

※“順打ち”の皆様もこの辺りの4つの札所(#60,#61,#62,#63)だけは、#61,#62,#63,#60(最後に#60横峰寺を回る)順番がおすすめ。

・前札所からの道( #59国分寺からは“楽”、#61横峰寺からの場合,林道下りに注意 )

59番国分寺から61番まで18km、国道196号線を南下した突き当たりにある。 60番横峰寺からは16km、有料林道を下り国道11号線を今治方面に戻る。 ナビ/標識に従っていけば迷うことはない。  🅿️は一つ、迷うことはない。

🅿️からの境内アプローチ( 楽 )
 境内はフラットで、🅿️からもすぐわかる。本堂・大師堂などはすべて正面の大聖堂の2階にある。

お寺の種類

区分市街区田園区海浜区森林区岩崖区
平地寺    
傾斜地寺    
山岳寺   

宿泊事情

・宿坊なし。

・宿泊施設は、西条市街にホテル/旅館/ゲストハウスなど多くある(6〜10km)。

・車中泊場所は、「道の駅 小松オアシス」(2km)、「湯之谷温泉」(20km)がある。

61番香園寺 紀行

横峰寺から「平野林道」を下り、平野部(国道11号線)に差し掛かったのはもう10時頃でした。ここからは、国道11号線沿いの里寺が3つ4つ連続します。少し気楽です。

10:10  第六十一番香園寺到着。

香園寺は、四国八十八ヶ所霊場の中でも異色のお寺です。

最近は、近代的な建築のビルの中にお堂を設けてご本尊や脇仏などを祀っているような新しいタイプのビル寺を都心市街地では結構見かけるようになりましたが、ここ四国の八十八ヶ所の札所で、このような近代的なビルのお寺を初めて見たのです。

広大な境内の正面に漆黒の壁のように立ち塞がる大聖堂という現代建築物があり、本尊である大日如来もお大師(空海さん)もこの大聖堂の上階に鎮座しているのです。

↑ 左:大日如来(大聖堂内)  中:大師堂(大聖堂内)  右:大聖堂外観

大聖堂上階の中央に祀られている本尊「大日如来」は、これまでに見たこともないような煌びやかな装飾が施されていて、見る者を圧倒します。

そして、まるでコンサートホールを思わせるような客席が取り囲む本堂の内部形状は、あとにも先にもここだけだと思います。

↑ 諸堂が大聖堂(近代ビル)の中に収まっているので、境内はスッキリと広い。61番香園寺

第六十二番札所 宝寿寺(ほうじゅじ)

62番宝寿寺 基本情報

ほうじゅじ

宗派:真言宗高野山派

山号:天養山(てんようざん)  

院号:観音院(かんおんいん) 

場所:Map 地点 E

🔗四国霊場会公式HPリンク

アクセス

・カーナビ設定( 簡単 )

「62番宝寿寺」or 電話番号 検索でOK。 

※“順打ち”の皆様もこの辺りの4つの札所(#60,#61,#62,#63)だけは、#61,#62,#63,#60(最後に#60横峰寺を回る)順番がおすすめ。

・前札所からの道( 楽 )

61番香園寺からは1.5km、国道11号線に出てすぐ。ナビ/標識に従っていけば迷うことはない。  🅿️は大型専用一つ、乗用車用一つ、迷うことはない。

🅿️からの境内アプローチ( 楽 )
 境内はフラットで、🅿️からもすぐわかる。山門はなく、境内もコンパクトで本堂・大師堂など徒歩1分圏内。 お参りは非常に楽。

お寺の種類

区分市街区田園区海浜区森林区岩崖区
平地寺    
傾斜地寺    
山岳寺   

宿泊事情

・宿坊なし。

・宿泊施設は、西条市街にホテル/旅館/ゲストハウスなど多くある(5〜10km)。

・車中泊場所は、「道の駅 小松オアシス」(4km)、「湯之谷温泉」(17km)がある。

62番宝寿寺 紀行

香園寺から5分ほどの距離にある第六十二番札所 宝寿寺は、こじんまりとした里寺です。山門はなく、代わりに観音菩薩像が立っています。先ほどの香園寺が見慣れない大きなビル寺でしたので、見慣れた瓦葺きの和屋根に少し安心します。

本堂と大師堂は隣接し、動線もシンプルでお参りしやすいお寺でした。

↑ 宝寿寺  コンパクトでお参りしやすい。

第六十三番札所 吉祥寺(きちじょうじ)

63番吉祥寺 基本情報

きちじょうじ

宗派:真言宗東寺派

山号:密教山(みっきょうざん)  

院号:胎蔵院(たいぞういん) 

場所:Map 地点 F

🔗四国霊場会公式HPリンク

アクセス

・カーナビ設定( 注意 )

「63番吉祥寺」or 電話番号 検索で駐車場が出ればOK。 出なければ「63番吉祥寺駐車場」を探す。

※この辺りの4つの札所(#60,#61,#62,#63)だけは、#61,#62,#63,#60(最後に#60横峰寺を回る)順番がおすすめ。

・前札所からの道( 楽 )

62番宝寿寺からは1.5km、国道11号線を東進してすぐ。札所と🅿️は道が一本異なるので注意。 有料(300円/1時間)。

🅿️からの境内アプローチ( 注意 )
 🅿️からは札所のランドマーク(山門など)は見えず、道順看板を頼りに西側へまわり込む。 市街地で平坦だが山門まで2〜3分かかる。境内はコンパクトでお参りは楽。

お寺の種類

区分市街区田園区海浜区森林区岩崖区
平地寺    
傾斜地寺    
山岳寺   

宿泊事情

・宿坊なし。

・宿泊施設は、西条市街にホテル/旅館/ゲストハウスなど多くある(3〜10km)。

・車中泊場所は、「道の駅 小松オアシス」(6km)、「湯之谷温泉」(15km)がある。

63番吉祥寺 紀行

11:30  第六十三番 吉祥寺(きちじょうじ)到着。

市中の里寺に変わりはありませんが、立派な山門が構えています。そして・・・、宝寿寺より幾分広々しているでしょうか。

雨はずいぶん激しくなってきました。この天気で山岳寺の連続であったなら、さぞかし厳しかったことでしょう。

↑ 吉祥寺(山号は”密教山”)  お参りし易くて、このまま里寺が続くことを願ってしまう・・・

第六十四番札所 前神寺 (まえがみじ)

64番前神寺 基本情報

まえがみじ

宗派:真言宗石鉄派

山号:石鉄山(いしづちさん)  

院号:金色院(こんじきいん) 

場所:Map 地点 G

🔗四国霊場会公式HPリンク

アクセス

・カーナビ設定( 注意 )

「64番前神寺」or 電話番号 検索でOK。 

※この辺りの4つの札所(#60,#61,#62,#63)だけは、#61,#62,#63,#60(最後に#60横峰寺を回る)順番がおすすめ。

・前札所からの道( #63国分寺からは“楽”、#61横峰寺からの場合,林道下りに注意 )

63番吉祥寺からは3km、国道11号線を東進して右側。 60番横峰寺からは16km、有料林道を下り国道11号線を東進して右側。 ナビ/標識に従っていけば迷うことはない。  🅿️はランドマークとなる大きな赤い鳥居をくぐって右側と左側に二つある。 どちらも無料。 

🅿️からの境内アプローチ( 楽 )
 傾斜地なので🅿️からは境内までは少し登りのスロープ。大師堂は納経所を過ぎてすぐにあり、本堂までは2〜3分。 その先の石鉄権現堂(神社本社)までは少し長い石段を登る(4分)。

お寺の種類

区分市街区田園区海浜区森林区岩崖区
平地寺    
傾斜地寺    ○
山岳寺   

宿泊事情

・宿坊なし。

・宿泊施設は、西条市街にホテル/旅館/ゲストハウスなど多くある(2〜7km)。

・車中泊場所は「湯之谷温泉」(1km)、「武丈公園」(4km)、トリム公園(5km)がある。

64番前神寺 紀行

国道11号線沿いの市中平寺は、次の64番前神寺で最後です吉祥寺からの距離は3km。ここも近いです。

車で札所に近付くと、2車線ある市中の基幹道を跨いで聳え立つ大きな真っ赤な鳥居が、まず目をひきます。

12:00  第六十四番 前神寺(まえがみじ)駐車場到着。

なんと先程の赤い大鳥居が、山門の代わりのこのお寺の入り口でした。

駐車場にクルマを停めてすこし歩くと、お寺らしく、小さな山門ですが、あることはありました。しかし、その奥には先ほどよりは少し小ぶりとはいえ、山門よりはるかに背の高い石造りの第二の鳥居が構えています。

この札所は、山門(仏閣の入口)より鳥居(神社の入り口)の方が遥かに目立っています

↑ 二つの巨大な鳥居の間にある質素な山門。境内は”神社”でありまた”お寺”でもある・・・

実はこの前神寺「石鎚山総本宮(通称:石鎚神社)」別当寺として建立され、現在でも境内を神社とお寺が共有しています。絵に描いたような「神仏習合」です。

見ると、参道の先には少し石段がありました。ここは完全に平地に建立された里寺ではなく、山麓の傾斜地に建っているようです。聞くと、この札所(64番前神寺)は、今日最初に参拝した60番横峰寺をはじめとする“石鎚山系の山岳信仰”の拠点となる「真言宗石鎚派」の総本山でもありました。

本堂はまるで平等院鳳凰堂(びょうどういんほうおうどう)です。お寺ではありますが、ほぼ平安京時代の神社様式そのものです。両側に回廊を設えて、素敵な“鶴翼の広がり”を表現した建築です。四国八十八箇所には神仏習合札所が多いとは言われますが、建築様式までもこれほど神道風であるお寺はたいへん珍しいと思います。

そして、本堂のまえの境内からさらに右上手に伸びる石段があり、ここに石造りの三つ目の鳥居が出現します。この先には「石鎚権現堂」というお堂があり、ここはもはや仏閣なのか神社なのか・・見た目ではまったく判りません

↑ ”石鎚神社”とその別当寺である”六十四番前神寺”は同一境内。絵に描いたような「神仏習合」。

ドライブインふじ

ドライブインふじ(Map 地点H)

次は六十五番三角寺です。 さあ、とうとう愛媛県最後の札所となるわけですが、六十四番前神寺からの移動は高速道路(松山自動車道)を使うことになります。高速に乗る前に昼食のお店を探すことにし、少しググるとちょうどいいお店がありました。

JR石鎚山駅そばの国道11号線沿い「ふじ」というドライブインです。「ぐるなび」でたいへん評価の高い地元人気のお店でした。

13:00  西条市の「ドライブインふじ」到着。

店内は結構混んでいます。「一番人気は何?」と店員さんに聞くと、「鉄板焼きそばはどれでも!」という答え。

そこで「イカやきそば大盛」を注文しました。

↑ 西条市 国道11号線沿いにある「ドライブインふじ」。午後1時半を過ぎても結構混んでいる。焼きそば 旨し!

第六十五番札所 三角寺(さんかくじ)

65番三角寺 基本情報

さんかくじ

宗派:真言宗高野山派

山号:由霊山(ゆれいざん)  

院号:慈尊院(じそんいん) 

場所:Map 地点 I

🔗四国霊場会公式HPリンク

アクセス

・カーナビ設定( 簡単 )

「65番三角寺」or 電話番号 検索でOK。 

・前札所からの道( 山道注意 )

64番前神寺からは50km、松山自動車道(有料)を「三島川之江IC」まで東進し、最後のアプローチは急峻な林道5kmの登坂。 ナビ/標識に従っていけば迷うことはない。  🅿️は山門に続く石段横と、道を隔てた反対側と、二つある。どちらも有料(200円)。

🅿️からの境内アプローチ( 少しハード )
 山寺なので🅿️からは境内までは長い石段(3〜4分)。登り切ってしまえば諸堂は平坦な直線上に建っていて、参拝は楽。

お寺の種類

区分市街区田園区海浜区森林区岩崖区
平地寺    
傾斜地寺    
山岳寺  ○ 

宿泊事情

・宿坊なし。

・宿泊施設は、四国中央市街にホテル/旅館/ゲストハウスなど6〜7軒ある(10〜15km)。

・車中泊場所は「森と湖畔の公園」(8km)、「湯あそびひろば三島乃湯」(10km)、「道の駅 とよはま」(15km)などがある。

65番三角寺 紀行

13:20 ごろ ドライブイン「ふじ」を出発。「いよ西条インターチェンジ」から再び高速(松山自動車道)に乗り、四国中央市に入りました。「三島川之江インターチェンジ」で高速を降りると、すぐに細い林道に入ります。

山岳寺に向かう道のほとんどは狭くて激しい葛折りの続く林道です。

ここ四国では、なんどもなんども同じような山路を登り降りしてきました。

細い山間林道を走ることは決して嫌いではありませんでしたが、これだけ何度も走ると、”慣れ”も”飽き”も出てきてしまいます。しかも満腹の昼下がり・・・、

絶え間なく襲ってくる眠気の中でハンドルを切るのは億劫極まりない作業で、この時ばかりは辛かったです。(^^;;

14:20 第六十五番 三角寺 駐車場到着。

 クルマを停め、結構長い石段を登りました。登り切ると一層構造の立派な山門が迎えます。

なんとその山門の中央、ちょうど参拝者が通る真上に大きな釣鐘がぶらさがっていました。この山門は鐘楼を兼ねている「鐘楼門」と呼ぶようです。

鐘を衝き、手を合わせて一礼して境内へ入ります。

石段を登り切った上には穏やかな表情の平たい境内が広がり、整然と諸堂が並んでいます。不思議な形の池まであります。かつてはここで護摩を焚いた「護摩壇跡」とのことでした。なかなか渋いところです。

↑ 今日最後の山岳寺「三角寺」。訪れた人は「鐘楼門」をくぐらざるを得ないので、大体の人が鐘を撞く。

なかでも大師堂はいちばん厳かな雰囲気で、前には大きなモミジの木があり、晩秋であればきっと綺麗に彩られているのだろうなと想像できます。

ここは平石山の山頂に近く、標高は400m以上あります。帰りの下り参道では、ところどころ木々の間から雲間がのぞき、下界の里(四国中央市金田町)の田園風景が望めました。なんとも落ち着いていて印象に残るお寺です。

↑ 標高400mの三角寺は、たいへん落ち着いた雰囲気。

ベースキャンプ ホテルAZ徳島板野

今回第二回目の区切り打ち遍路の旅もいよいよ終盤となりました。札所巡りは、ここ三角寺までです。

当初から、「菩提の道場 愛媛県」最後の札所である第六十五番三角寺をもって第二回目の結願(コンプリート)と決めていました。次回(第三回目 最後の区切り打ち)を「涅槃の道場 香川県」六十六番雲辺寺からリスタートすることが、気分的にも区切りがいいと考えていたからです。

本日はベースキャンプ ホテルAZ徳島板野まで戻り、明日は徳島港からフェリーに乗ります。

15:00 「三島川之江インター」より高速(松山自動車道)に乗って、徳島板野インターに向かいます。

途中、池田PA阿波PAの二つのパーキングエリアで休憩を取りながらゆっくり走ったためか、板野ICについたのは17時。夕食を摂り、ホテルにチェックインするにはちょうどいい時間です。

18:30 ホテルAZ徳島板野店 チェックイン。(Map 地点J)

↑ 休憩した池田PAと阿波PA 夕飯(吉野家板野店)とホテルの部屋(ホテルAZ徳島板野)

考えてみれば一回目も二回目も、来た時、帰る時、必ずこの地に宿泊しています。隣接する「道の駅いたの」とともに、ここ板野は私にとって間違いなく四国お遍路旅のベースキャンプ地になっていました。

第二回目遍路の旅は本日10月4日をもって終了。明日は徳島港からフェリーに乗って東京へ帰ります。

次回は、36話 クルマお遍路 第一回第二回のまとめレビュー です。二回分の旅を比較を交えて一気にレビューします。走行距離や経費なども全て明らかに! お楽しみに・・・

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  >13話 クルマ旅準備 -旅への準備開始-

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  >16話 クルマ遍路旅 -東名高速 西へ(実行初日)- (第一回区切り打ち遍路旅)

  >30話 クルマ遍路旅 -高知市〜土佐市- (第二回区切り打ち遍路旅)

  >37話 クルマ遍路旅 -第三回区切り打ち開始- (第三回区切り打ち遍路旅)

  >46話 早春3月の関東旅1日目 奥多摩〜甲州遍路以外の車中泊旅

・「車中泊旅レビュー」カテゴリーは →

  >29話 クルマ遍路旅 -一回目のレビュー-第一回区切り打ち遍路旅のレビュー

  >36話 クルマ遍路旅 -第一回第二回のまとめレビュー- 一回目二回目遍路旅のまとめレビュー

  >43話 クルマ遍路旅 第三回目のレビュー(最後の区切り打ち遍路旅のレビュー)

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