2024年年末にこれからの車の装備品として、検討したのが「冬用タイヤ」と「ルーフボックス」です。この記事ではその考察について記述します。
要約 (この記事でわかること)
・SOLIO車中泊仕様の冬支度として、「スタッドレスタイヤ」と「スノーチェーン」を比較検討
・結果、「布製スノーチェーン(AutoSock Y17)」の携行を決定
・荷物の増加と整理を考慮した「ルーフキャリア+ルーフボックス」導入の検討
・結果、年末時点では「ルーフキャリア+ルーフボックス」導入保留
冬用タイヤ vs スノーチェーン
改めて両者のプロコンを記述すると、
前者は、「装着は4輪全てに必要でコストがかかるが、冬の間は常時装着が維持でき、雪道(凍結路)におけるグリップ力があり、静粛で制動に優れている。装着時(冬の間)、夏用タイヤ(+ホイール)の保管場所が必要。」
後者は、「装備に大きなコストはかからないが、常時の装着はできず、雪道(凍結路)の遭遇時に現場対応的に使用するため、ドライブ中に装着のための手間と時間が必要になる。制動はスタッドレスタイヤと比較すると劣るうえ、金属製チェーンは静粛性と乗り心地に欠け、布製は耐久性に難がある。」
ということになります。
あとは自分自身が、SOLIOバンディット車中泊仕様車を使って、冬に旅をするのか? するとしたらどんなところをどのように走るのか? をできるだけイメージして、自分にとってコストアチーブメントの高い選択をすることになります。
冬用タイヤ 装着見積もり
我がSOLIOバンディットのタイヤサイズは、純正で『165/65R15(タイヤ幅165mm, 扁平率65%, ラジアルタイヤ, 内径15インチという意味です・・・)』であり、ピッタリこのサイズか、、もしくはオプションとして『165/70R14』のサイズ、この2種しか履くことができません。
スタッドレスタイヤは各メーカーともに代表ブランドを掲げて多くの種類を出しています。代表的なものは、ブリヂストン“BLIZZAK”、ヨコハマタイヤ“Ice GUARD”、ダンロップ“Winter MAXX”、ミシュラン“X-ICE”、グッドイヤー”ICE NAVI”などです。
SOLIOの2種類のタイヤサイズは特殊なモノでは無く、一般的な小ぶりのタイヤのようで、すべてのメーカー、すべてのブランドから普通に適合するタイヤが発売されていました。
筆者は近くのタイヤ量販店に行き、割と廉価で多くが流通している「ヨコハマタイヤのIce GUARD」とこの「量販店PB(プライベートブランド)のオリジナルアルミホイール」を組み合わせて、SOLIO適用の冬用タイヤ4輪分1セットの見積もりを試算してもらいました。
工賃やホイールバランスの調整代など込み込みで、SOLIOオリジナルタイヤサイズ『165/65R15』仕様でざっと消費税込み8万円。オプション仕様『165/70R14』のものでざっと7万円。でした。


布製スノーチェーン 購入価格
「冬用タイヤ装着」との対比(別の選択肢)として「スノーチェーンの携行」が考えられます。
チェーンと言えば、大体の方(特にある程度の年齢の人)は従前からの金属製のチェーンを思い浮かべることと思います。金属製チェーンの時代は、「椿本チェイン」を筆頭にメーカーにも種類にも限りがあったので、自分の車のタイヤサイズに従って、選択肢なども無く、買うべきチェーンが一律に決まったものだと振り返ります。
しかしここ10年くらいでしょうか・・・、軽くて持ち運びに便利な“布製のスノーチェーン”がシェアを高めてきていて、こちらはタイプや種類がとても豊富で、タイヤサイズから一律に決められるというモノでもないようです。メーカーも国内・海外あわせ乱立状態で、代表的な製品だけでも、ISSESafety「スノーソックス」、Prostaff「布製タイヤチェーン」、AutoSock「布製タイヤすべり止め」、JASIDA「スノーソックス」、MASTORE「スノーソックス」、などなど・・・こちらも挙げたらキリがありません。
筆者は車中泊仕様の今のSOLIO用にスノーチェーンを買うのであれば、時代的にも重量的にも「金属チェーンではなく布製チェーンにしよう!」と決めていたので、金属か?布製か?で迷うことはありませんでしたが、布製の中にとても多くの選択肢があることに正直驚きました。製品の価格帯も、¥8,000〜¥24,000(左右2輪)と大きな幅があり、ピンキリ3倍の価格差があります。
まずは“売れ筋”を確認しようと量販店にぶっちゃけ質問したところ、「圧倒的にAutoSock・・・」とのことでした。そしてSOLIOのタイヤサイズに合う製品は「Y17」というもので、店頭価格は消費税込みで¥14,578.-とのことです。性能的にもこの辺が手頃なのでしょうね・・・。(同じ製品Amazonでは若干安かったですが。)
結論:布製スノーチェーンの購入・携行
さてあらためて、冬用タイヤを装着するか? スノーチェーンを携行するか? を検討します。
冬用タイヤを装着した場合は、どこに出かけるにしても不安がありません。冬の関越自動車道や東北自動車道で急に吹雪に遭い、予期せぬチェーン規制に遭遇したとしても、大渋滞のチェーン脱着場への誘導に従う必要もなく、スキー場への道路登坂途中で凍結道路に出くわしても、慌ててクルマを止め、寒い外でのチェーン装着作業をする必要もありません。
昔の記憶が、“冬用タイヤ装着時の恩恵”を必要以上にデフォルメしているのかもしれません。(笑)
確かに、毎週のような頻度で雪山へ車で行くのであれば、一冬丸ごとスタッドレスを履いておくことや、それに7〜8万円のコストをかけることは、決して高い話ではないですね。
しかし、問題は『そんな車の使い方を今の自分がするか?』です。
若い頃のようにウインタースポーツをやっているわけではないので、毎週スキー場に行くことはもはやありません。では、雪の山奥にスポーツ以外の目的で行くのか? と考えれば、それもあまり考えられません。もちろん、冬の車中泊旅に出かけることはあるでしょう。しかしわざわざ雪を狙っていくのではないので、(雪に出会うとすれば・・)たまたま運悪く出かけた先が部分的に雪道(凍結路)になってしまっていた?程度の話です。
つまり、、、冬だからと言って“常時雪に備える”必要は今の自分には確実に無く、『雪道(凍結路)に遭遇してしまう機会はごく稀であろう!』ということになります。
こう考えると、選択は「非常時のためのチェーンの携行」に軍配が上り、「スタッドレスタイヤの冬中の全輪装着」は、今の筆者にはオーバー装備という判断に至りました。
そしてチェーンの種類では「布製チェーン」、買う製品については店頭で勧められた「AutoSock Y17」と、選択肢が絞り込まれ、購入・携行を決定しました。



ルーフキャリア+ルーフボックス
一回目のクルマ遍路旅の経験から、その後の二回目以降は「アウトドアチェアやキャンプテーブル、水タンクなどのキャンプ用品」を、装備として持参しなかったお話しはしました。(29話 クルマ遍路旅 一回目のレビュー 参照)。
クルマ遍路のような車中泊旅スタイルでの宿泊場所は「道の駅」や「高速道路上のSA/PA」がメインとなり、テント・タープ・テーブル・コンロ・チェアなどの用品をクルマから出して過ごす・・いわゆる“サイトキャンピング”はほとんどしません(というか出来ません)。ですので、旅の間SOLIOに積み込んだ荷物は、日用品・衣類・遍路用具・PCおよび文房具など、単なる旅行用品に近いものだけになりました。
こうして荷物は最小限に厳選して持参するようになったのですが、SOLIOの中が逆に手狭に感じることが、実は顕在化しました。
(※SOLIOはこのクラスのリッターカーワゴンの中で、車内スペースは決して狭い方ではありません。)
では、なぜなのか?と言うと、、、
「キャンピングカーは“荷物を積んで移動する”だけでなく、“荷物と一緒に寝泊まりする”乗り物」
であることを再認識したからです。
車中泊旅の場合、衣類やタオルは単なる荷物ではなく、これから着る服ともう着ない“洗い物”を分けて仕舞わなければならない面倒な運用物です。日用品や文具、道具類なども整理して収納しておかないと必要時に取り出せないことなどもあります。そしてこれらの荷物は「ひと目で何が入っているのかを認識できる状態、且つ出し入れが簡単な状態」に維持することがとても大切です。そのためにはケースや手持ち袋、トートバッグなどの収納容器や袋類をわかりやすく整然と車内に並べておく必要があり、それだけで結構なスペースを取ります。車内で立ち上がって諸作業することのできない小ぶりのキャンカーであれば尚更、何をどこにしまったかをわかりやすくしておく“収納技”が大事になります。
今後もしサイトキャンプなどに出かけることを考えると、これら運用を伴う生活荷物に加えて、チェアやテーブル、タンク、コンロ、大型ランタン、などが加わることになります。もちろん積み込むだけでしたらSOLIO本体に積めますが、既述のようにキャンカーである以上、「積むだけでは済まない生活所作用のスペース」が必要なのです。
そこで、アウトドア(キャンプ)用品を外付けして収納できるルーフボックスという選択肢が出てきます。これがあれば、車内の生活スペースを狭めずに、プラスアルファの荷物をキャリーすることができます。
車高制限
という経緯で「ルーフボックス」とそれを載せるベースの「ルーフキャリア」を検討し始めたのですが、避けられない制限がありました。
クルマを常時保管している横須賀市野比のマンション駐車場ゲートの高さ限界が220cmなのです。SOLIOの車高が174cm ですので、46cm以内(余裕を見れば40cm以内)でキャリアとボックスを取り付けなければなりません。
ベースキャリアバーもルーフボックスもさまざまなメーカーがいろいろな種類のモノを出しています。有名なメーカーとしては、INNO, THULE, Terzo, があります。
そして、Terzoはベースキャリアバーを含んだ全高を抑えた「グランフォーマ」シリーズというものを出していて、このシリーズであれば、SOLIOのルーフから40cm以内の高さでボックスを取り付けることが可能のようでした。また、THULEの「Motion3 LOWタイプ」もそれに近い薄型のシリーズで、多分このシリーズも可能です。
量販店の店頭で聞いてみると、結構いろいろなメーカーのキャリアシステムで、高さ40cm以内にルーフボックスを取り付けることが可能であることがわかりました。
価格的にはTHULEだけ高額(その分高級感があり、剛性も高いです。)でボックスだけで20万円になりますが、その他はベースバー、キャリアフック、ボックス本体合わせて10万円程度で収まります(取り付け工賃、消費税、別)。ずんぐりした小ぶりの箱型のボックスであれば、もっと低価格のものもありました。
検討した結果、取り付けるなら、TerzoのSOLIO適合ベースキャリア(写真)+同じくTerzoグランフォーマシリーズの300L容量(長さ200cm)のルーフボックス・・・ということになりそうです。



結論:購入保留
ここまで店頭にも幾度か訪問し、機種や見積もりも絞り込みましたが、2024年年末時点の結論としては「購入と取り付けを保留」しました。
理由は、
○在庫確認の上作業は一日(実質数時間)で取り付けが可能のようでしたので、今、慌てて付けることもないこと。
○普通の車中泊旅+サイトキャンピングに必要なフル装備で出かける具体的な計画が立ってから、購入・実装しても遅くはないこと。
です。
今回ルーフキャリアとルーフボックスの取り付けは保留にしましたが、今から「フル装備の必要なサイトキャンピングを伴う車中泊旅」が楽しみです。その時は「ルーフキャリアやルーフボックス」のレビューもしたいです。
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