クルマお遍路旅 第三回実行8日目11月29日(金)と、東京へ帰還した9日目11月30日(土)のお話しをします。
この記事でわかること
- 四国八十八ヶ所霊場を結願した後、高野山で満願成就を果たし、さらに「もう一つの総本山」である京都醍醐寺を参拝して東京に戻るまでの旅程
- 奈良から京都伏見・醍醐寺までのアクセスルートと、混雑を避けやすい北側の駐車場情報
- 世界文化遺産・醍醐寺の伽藍エリアの見どころ(仁王門、五重塔、観音堂、無量寿苑庭園など)と拝観料の詳細
- 最奥の観音堂でいただける御朱印までの体験談
- 参拝後の立ち寄りグルメ(京都北白川ラーメン魁力屋、甲南PAのソフトクリーム)や、帰路で利用した新東名の快適なパーキングエリア情報
第三回区切り打ち クルマ遍路 8日目 11月29日(金)
天気:雨/曇り 出発時ODOメータ 10,719km
御所の郷PA
7:00 御所の郷PAでの車中泊から起床します。肌寒い雨降りの朝です。
今日の醍醐寺の参拝で、第三回目のクルマ遍路旅も終了の予定です。
11月23日(土)にオーシャン東九「フェリーびざん」で徳島に入ってからすでに6泊していますが、このうち4泊が車中泊です。今回3度目の区切り打ちは季節が晩秋となりましたので、夜は冷え込むことが多くなりました。日が暮れた早い段階からFFヒーターをいれることがほとんどで、だいたい朝まで一晩中点けっぱなしが多かったです。
FFヒーターは運転席の下に設置されています(参照:10話 クルマ探し -登録地は東京?or神奈川?- )。わたしは前側に倒した助手席のすぐ後ろに頭が来るような形で就寝していますので、自分の頭のすぐ横下でヒーターがブンブン唸ることになります。これはFFヒーター自体が「静粛なモデル」とされているベバスト社製品と言えども、結構うるさく感じます。(参照:11話 クルマ探し -ソリオ車中泊仕様車ついに納車!- )
今回念のために持参した“各種の耳栓”を試すにはいい機会となりました。異なる種類の耳栓を結構使いました。これら対策のおかげで夜中の車外の騒音や自車のFFヒーターの音もそれほど不快でなく、これまで快適な車中泊ができています。
FFヒーターの騒音対策や耳栓の種類別の使い心地などは次回43話(三回目クルマ遍路旅レビュー)で詳細をお話しする予定です。
8:30 「御所の郷PA」を出発します。





↑ 雨の「御所の郷PA」を出発 「橿原 大和高田IC」で高速を降りバイパスへ 伏見まで58km
しばらくは無料の「E24京奈和自動車道」を北上します。
やがて高速道路は終了し、「橿原 大和高田IC」(かしはらやまとたかだIC)から自動的に下を走る国道24号線バイパス(新道)に合流しました。
木津川ファミリーマート
9:30 「御所の郷PA」から1時間ほど走ったころ、厚い雲と雨はすっかり上がり、急に晴れ渡りました。奈良市街まで15kmの標識が出ます。
道は長閑な田園風景の中を走ります。東側には大峰山脈、西側には金剛生駒山地がそれぞれ南北に連なっています。雨上がりの青空に映えてとてもきれいです。
奈良が南北に細長い盆地であることが、クルマを運転していてもよくわかりました。
10:00 木津川のファミリーマートに到着です。
奈良中心市街の北の端までやって来ました。京都まで30kmです。
ここで少し長めの休憩をとりました。醍醐寺へのアプローチや駐車場の確認をします。





↑ 急に晴れ渡った空 木津川のファミリーマートとその場所(Google Map)
京都伏見醍醐寺へのアプローチ
目指す醍醐寺は、京都の南に位置する伏見にあります。
平日とはいえ紅葉の観光シーズンですから、混んでいることが想像できました。多分、昨日の高野山よりさらに多い観光客が想定されます。
醍醐寺の周囲にはいくつか駐車場がありますが、北門を入ってすぐの左手に少し分かりにくい駐車場があります。いくつかの口コミ情報で、混雑が予想される観光シーズンでもこの駐車場が比較的マイナーで、停めやすいことが確認できました。
ですので、この駐車場を目指して醍醐寺へのアプローチルートを決めます。
10:20 木津川のファミリーマート出発。
ここから先、高速道路はありません。下道の国道24号線を北上します。
どんどん京都近郊の市街地に近づいてきている上に、時間もお昼なので、信号ごとに渋滞するようになりました。結構な交通量です。
しばらく市街地を走り城陽(じょうよう)という街に差し掛かった頃国道24号線を離れ、京都宇治線という県道に入ります。黄檗(おうばく)、六地蔵(ろくじぞう)を過ぎて、奈良街道に入ります。
醍醐寺
醍醐寺はたいへん大きなお寺で、奈良街道旧道に面して広がっています。
私は醍醐寺の敷地を右側に見ながら一旦「総門」を通り過ぎ、醍醐寺の北側に回り込みました。
カーナビは正確に北門を入ってすぐの駐車場への道順を指し示し、間違えることなく目指す「醍醐寺北門駐車場」に着くことができました。
11:30 醍醐寺北門の有料駐車場到着。
この駐車場は予想通りそれほど混んでいることもなく、簡単にソリオを停めることができました。(2時間以内600円です。)
北門からまっすぐ南へ300m歩くとお大きな仁王門の側面に出ます。右手(西側)が表参道である「醍醐東大路町」(別名:桜馬場)です。その先に、先ほど車で通り過ぎた「醍醐寺総門」が旧奈良街道に向けて建っています。





↑ 比較的空いている北門駐車場(Google Mapは駐車場の場所) 聳える仁王門
醍醐寺は広大な境内を持つお寺で、世界文化遺産にも指定されています。境内外に所蔵する文化財には、国宝が約7万点含まれているそうです。
醍醐寺「伽藍エリア」
境内は大きく「伽藍エリア」、「霊宝館エリア」、「三宝院エリア」の三つのエリアに分かれています。「霊宝館エリア」と「三宝院エリア」は仁王門をくぐる前の醍醐東大路町の両側に広がっています。旧奈良街道からすぐ近くのところです。
そして仁王門より奥(東側)がもっとも古くからある「伽藍エリア」です。3エリアすべての拝観には大人1500円・中高生750円、2つエリアの拝観は大人1000円・中高生500円、一つのエリアへの入館だけであれば大人600円・中高生400円など、各エリアへの拝観には細かく拝観料が決められています。(団体割引もあるようです。)
仁王門をくぐり「伽藍エリア」に入るとそこに寺務所があり、ここで伽藍エリア拝観料600円を支払いました。
ここから先の境内(伽藍)の建造物はほぼすべて国宝です。そして、季節がちょうど良かったためとても紅葉が綺麗でした。両方楽しめるこの季節は格別です。






↑ 醍醐寺境内ほとんどの建物が国宝、紅葉もとても綺麗 思ったよりは空いていて安堵
清瀧宮本殿、金堂、五重塔、不動堂、祖師堂
参道を進むと、右手に清瀧宮本殿、左手に金堂が現れます。その先は、右手に五重塔、左手に不動堂です。
さらに進むと祖師堂という名の木々に囲まれた小ぶりのお堂があります。ここには、弘法大師と理源大師の名前が刻まれています。四国の札所であれば、差し詰め“大師堂”といったところでしょうか。
日月門、観音堂、無量寿苑
さらに進むと一層の中門(日月門というそうです。)があります。この先は“奥の院”といったところです。最も先には大きな観音堂があり、そこに無量寿苑という庭園が広がっていました。
とても綺麗なところです。





↑ 醍醐寺「伽藍エリア」 素敵な参道がつづく
醍醐寺の御朱印は、この一番奥の観音堂まで来ないといただくことができません。
しかし、私は「御朱印やご納経の用事がなくても」、ここ観音堂と隣接して広がる無量寿苑という庭園は、醍醐寺参拝の折には是非拝観するのがいいと思います。この独特の風情は、まさにここまで来ないと味わえないものだと思いました。
観音堂の裏手にある寺務所で、今回の旅最後の御朱印(300円)をもらい、高野山金剛峰寺に加え醍醐寺参りまでできた達成感を味わいながら、しばらく無量寿苑の紅葉を楽しみました。





↑ 日月門の奥に佇む観音堂 御朱印はここでもらう そして無量寿苑の紅葉
四国最後の札所八十八番大窪寺に雨の中参拝し“結願”してからすでに3日が経っています。そしてその間に四国から和歌山へフェリーで渡り、高野山へ参拝し、そして今日この時、京都醍醐寺の参拝を無事済ませることができました。
12:15 元来た「伽藍エリア」の参道を引き返します。
あらためて本当に紅葉が綺麗です。いい季節に醍醐寺を訪れることができて良かったと思いました。やがて醍醐寺北門駐車場に戻り、ソリオのエンジンをかけます。
12:30 醍醐寺北門駐車場を出発します。
京都北白川ラーメン魁力屋
13:30 京都北白川ラーメン魁力屋(山科小野店) 到着です。
“ますたに系”京風ラーメンの老舗で、とても美味しかったです。


↑ ラーメン魁力屋 山科小野店
さて、今回3度目の“区切り打ち遍路の旅”の目的地は、ここ京都醍醐寺ですべて回りました。
これから帰途に着きますが、ここはもう本州ですので、フェリーは使いません。陸路をひたすら自走して東京に帰ることにします。
甲南PA(上り)
14:00 京都東ICより名神高速に乗ります。
すべて終わった安堵感に浸りながらゆっくりした速度で名神高速道路を流しました。
14:40 甲南PA(上り)に立ち寄ります。
本当はこのPAに寄るつもりはなかったのでしたが、強烈な眠気に襲われ、仕方なく高速入口から間もないこのPAで仮眠を取ろうと思いました。
・・・


↑ 仮眠をとった甲南PA(上り)
気がつくと時刻は午後3時半です。ずいぶんと寝てしまいました。
『あとは帰るだけだが・・、さあ気を取り直して出発しよう。』
眠気覚ましに何か口にしようと思って、何気なく買ったソフトクリームが大当たりでした。
「忍カフェ」というお店の「成田牧場の濃厚ソフトクリーム」という商品名だったと思います。とても深いミルクのコクがあるのですが、甘さやシツコさが口に残らずさっぱりしているのです。甲南PAにお寄りの際には是非試してみてください。これはおすすめです。
長篠設楽原パーキングエリア
17:00 長篠設楽原PAに到着です。
今日はここで車中泊をしようときめていました。このパーキングエリアも新東名が出来て以降ですから、比較的新しくて清潔です。レストランも19時まで営業していますので、余裕で夕食をとることができました。
PAの割に小型・普通車エリアと大型車エリアの距離もしっかりあるので、静かな車中泊をすることができました。





↑ 旅の最後に車中泊した長篠設楽原PA
第三回区切り打ち クルマ遍路 9日目 11月30日(土)
天気は晴れ。 出発時ODOメータ:10,977km。
7:00 長篠設楽原PAにて起床しました。
今日は東京へ帰るだけです。
8:20 長篠設楽原PA出発。
11:00 足柄SA(上り)で休憩。





↑ 長篠設楽原PAの朝 トイレがキレイ そしてここは日本歴史上たいへん有名な戦跡でした
15:00 東京着、帰宅しました。とても順調でした。
まだ早い時間帯でしたので、東名高速の上りも首都高速も大した混雑はなく夕方前には東京に帰り着くことができました。
帰宅時ODOメータ 11,250km。
サイト内の別カテゴリーへのリンク
本記事(42話)は「車中泊旅記録」カテゴリーに属しています。他のカテゴリーをご覧になりたい方は、以下をご参照ください。
・「車中泊クルマ探し」カテゴリー最初の記事 →
・「車中泊旅準備」カテゴリーはここから →
・「車中泊旅記録」カテゴリーは以下から →
>16話 クルマ遍路旅 -東名高速 西へ(実行初日)- (第一回区切り打ち遍路旅開始記事)
>30話 クルマ遍路旅 -高知市〜土佐市- (第二回区切り打ち遍路旅開始記事 )
>37話 クルマ遍路旅 -第三回区切り打ち開始- (第三回区切り打ち遍路旅開始記事)
・「車中泊旅レビュー」カテゴリーは →
>29話 クルマ遍路旅 -一回目のレビュー-(第一回区切り打ち遍路旅のレビュー)
>36話 クルマ遍路旅 -第一回第二回のまとめレビュー- (一回目二回目遍路旅のまとめレビュー)
コメント